2026/08/25 19:58
1930年代のドイツ製のペーパナイフとシーリングスタンプのセットに「HERZ ALPACCA」の刻印がありました。「HERZ」はドイツ語で「心臓」ですが、「ALPACCA」って何だ? メーカー名? でも1930年代のドイツでアルパカ? いやアルパカは可愛いけど、何でアルパカ?…などなど頭の中で謎が謎を呼び、気になって仕方がないので調べてみました。
すると、「ALPACCA」は動物のアルパカではなく洋白(ジャーマンシルバー)の意味で使われることがあると判明。
洋白とは、銅、ニッケル、亜鉛を合金にした耐久性の高い素材で、別名をニッケルシルバー、ジャーマンシルバー、スペイン語ではアルパカ。「シルバー」といっても実際に銀が含まれているわけではありません。
そしてニッケルシルバーといえばピンとくる方もいらっしゃるかもしれません。そう、日本の500円玉の素材ですね。
その銀のような見た目と変色しにくい性質、強度から、ドイツをはじめヨーロッパで各地で19世紀から銀に代わる合金として珍重され、カトラリーやデスクアクセサリーなどによく使われるようになったようです。

ではなぜドイツの洋白製品に「ALPACCA」と刻印されているのか。
ヨーロッパでは17世紀後初頭に中国清王朝から洋白が伝わっています。ドイツでは1823年にプロイセン産業振興協会が開催したコンテストをきっかけに、金属加工職人の間で最も銀に近い外観を持つ合金を作る競争が繰り広げられ、開発されていきます。
その後、オーストリアのベルンドルフ社(Berndorf AG)が「ALPACA」という名前で商標登録。それが広く普及し、洋白を表す代名詞として定着して「ALPACA」の刻印が刻まれるようになったようです。
ちなみに「ALPACA」とも「ALPACCA」とも刻印されるようです。
今回仕入れたペーパナイフとシーリングスタンプは、名門・ベルンドルフ社製のものではありませんから、素材としての洋白を表す意味で「ALPACCA」と刻まれているのだと推測されます。「ALPACCA」の前にある「HERZ」がメーカー名なのかは不明です。
洋白がなぜ「アルパカ」と呼ばれるようになったのか、その由来も調べてみましたが、こちらはよくわかりませんでした。
AIに聞いてみると「動物のアルパカの毛が持つ美しい光沢からきている」と返ってきてなるほどと思ったんですが、これには根拠がなくどうやらAIの妄想のようです(笑)。うっかり騙されるところだったぜ…。
そう呼ばれるようになった由来はよくわからないけれど、少し昔のドイツの洋白の製品には「ALPACA / ALPACCA」と刻まれている、といお話でした。
参考
